Omar S (2003~)

一転して21世紀の音楽を書いてみる。まずはOmar S。
彼は、数々のレビューでデトロイトの鬼才と呼ばれ、異端児とも呼ばれる。そしてそう呼ばれているからには、デトロイトという言葉に敏感な僕らは耳を傾けざるえない。何故そう呼ばれるんだろうか…それは一貫して見せる、明らかにアンダーグラウンドな音世界と、その世界を持続して発表し続けるタフさがそう呼ばせているに違いない。自らが運営するレーベルのFXHEからリリースしているからこそ、そういったモノ好きな、独自のアピールを可能なものにしている事も忘れてはならないだろう。そんなアンダーグラウンドミュージックの発信拠点であるFXHEのスタジオ…要するに彼の秘密基地は、音楽の方向性とまるで示し合わしたかのように地下にあり、上階では彼の妻と子供が日常生活を送っている。デトロイトの町の郊外にあるFXHEスタジオの周りでは、メインストリームヒップホップを愛聴する若者が多いというギャップもなんだか面白い。2007年のグルーブ誌のインタビューでTheo Parrishが言っていたが、子供ができるとリリースペースが上がると彼に言われたそうだ。確かにそう言うだけの事はある。子供のいる彼は2003年からリリースをスタートさせ、それ以降コンスタントにリリースし続けている。多い年には、アルバムやmix CDまでリリースしながらも、アルバムに収録されないシングルを4、5枚リリースしている。並行してレーベル運営も徐々に幅を広げていっており、当初は12inchをメインにしたリリースだったが、今ではCDやファイル配信も行い、そしてPittmanをはじめ、Omar Sのヴァイブスに近い音源のリリースにも積極的で、Luke HessとJason Fineという個性派も世に送り出している。また、制作だけではなく、DJも素晴らしく、CDRで販売されているMIXCDはどれも完成度の高いものとなっており、中でも好きな6.19.4DETROITはTheDeepHouseDjといった趣でDjAlexTokyoBlackStarのDeepSpaceやTheGodSonの2枚組MixCD等と並んでマイフェイバリット。